第153回国会
会議名:内閣委員会

      質疑時間=15分 (往復) 



--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 社民党の田嶋陽子です。
 福田官房長官は男女共生参画社会の大臣でもいらして、そのことについてお伺いします。
 福田さんは、男女共同参画社会の実現は内閣の最重要課題の一つとおっしゃっていらっしゃいますね。何でそう思われたのか、教えてください。



--------------------------------------------------------------------------------

○国務大臣(福田康夫君)

 私は、内閣において男女共同参画担当大臣ということで、男女共同参画問題の責任者、唯一の責任者だと、総理大臣も担っておりますけれども。そういう立場で、やはりこの男女共同参画社会が二十一世紀により活力を与える社会になるだろうと、そのことによって明るい社会になるんじゃないかと、こう思っておりますので、ぜひこれは進めたいと、こう思ったわけでございます。



--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 それでは、男女対等になれば二十一世紀の社会は明るく活力のある社会になるとお考えでいらっしゃるんですね。



--------------------------------------------------------------------------------

○国務大臣(福田康夫君)

 そうでない社会の典型がアフガニスタンであろうかと思っております。
 そういうことで、私は、我が国においてこの男女共同参画社会が実現する、かなり私はその道に向かって改善されていると思いますけれども、なおまだ追求しなければいけない問題があるだろうと思っておりますので、しっかりやりたいと思います。



--------------------------------------------------------------------------------

○田嶋陽子君

 お見事です。そのとおりです。男女差別のあるところでは必ず暴力的な行為が横行します。
 それで、選択的夫婦別姓というところの中間まとめが出ましたけれども、そこのところで官房長官は、政府としても具体的な検討を進めていく必要がある、法務省を中心に全力を挙げていくということを十月十七日の新聞でおっしゃっていらっしゃいますけれども、具体的には現在どのような取り組みをなさっていらっしゃいますでしょうか。



--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 具体的に今これから進めようとしていることについてお尋ねでございますけれども、これはこれから関係方面の理解を得るための作業を速やかに進めるということがございます。これは、政府としては、法務省を中心に具体的な検討を進めていきたいと、こういうふうに思っております。
 それと同時に、これは政治家の方で政治家としてやはりどういう考えを持つか、その夫婦別姓、選択的夫婦別姓を進める意思ですね、これを確認していただかなきゃいかぬと、こう思っております。男女共同参画社会をより充実したものにするために、政治家の御協力をいただかなければいけない、このことについての説得もしていかなければいけない、そのように思っております。ぜひ御協力をお願いしたいと思います。



--------------------------------------------------------------------------------

○田嶋陽子君

 それでは、官房長官は、政治家としてこの夫婦別姓、選択的夫婦別姓というものをどんなふうに考えていらっしゃるでしょうか。



--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 我が国はまだこの制度を始めていないし、これからということでございますから、こういう社会がどういうことになるかということについてのイメージが、まだもう一つはっきりしていないというところがあるんじゃないかと思います。しかし、先進諸国ではもう既に実施をしているということもございますし、そのことによって、選択的というこのことによって私は理解をしていただき、そして本当に自分が、それを選択する人がそれを選択できるわけですから、ですからそのことで皆さんが御理解をしていただき、そしてその制度が定着してくればそういう社会というものはこういうものだということを体得できるわけですから、ですからそういう時期が早く来ればいいなというように思っておるところです。


  


--------------------------------------------------------------------------------

○田嶋陽子君

 まだイメージがはっきりしていないとおっしゃいましたけれども、明るい二十一世紀をということでそれなりに考えている人たちがたくさん出始めていると思うんですね。
 この制度に賛成する人が、もう大臣も御存じだと思いますけれども、反対の人を上回りましたね、四二・一%、反対する人が二九・九%です。この五年、十年ですごく大きく変わったと思うんですね。そのことと、今大臣がおっしゃったこととどんなふうにお考えになりますか。



--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 私も、今度の調査でもって逆転するとは思っていなかったんです、実は。しちゃったんですね。随分世の中変わったんだな、また世の中の特に若い方の意識が変わってきたなと、こんなふうに思っております。
 そういう若い方の意識が変わった中には、家に対する考え方、これが変わってきたんだろうと思いますし、また自分のアイデンティティーを大事にしたいという、そういう方もふえたんだろうと思いますし、なお社会活動において今までと同じようなことであれば職場で不利益を感じるとかいったようなこともあるんだろうというふうに思っております。


--------------------------------------------------------------------------------



○田嶋陽子君

 大臣は具体的なこともいろいろ研究なさっておいでのようで、現実には、例えば夫婦別姓にしたい人が夫について海外に行くといった場合も、夫婦別姓だと、戸籍と名前が違うとビザがおりないとか、それから職場でも均等法ができてから、女の人たちが働き出してから、旧姓使用ということで雇う側も雇われる側も非常に不便をしているという現実があるんですね。
 特に、今、大臣もおっしゃいましたけれども、若い人たちが働きづらくなっている。それから、夫婦別姓を通したいという人は結婚できないでこの法律が通ることを待っている人たちがいるんですね。それがまた一つには少子化の原因にもなると思います。それと同時に、結婚制度そのものが風化していくという、私は結婚制度は風化していいと思っていまして、今のような同氏を半ば強制する、九七%がまだ同氏ですから、そういうところでの結婚制度は植民地制度だと思っているんですね。
 朝鮮を日本が植民地化したときに、創氏改名といって名前を変えさせましたね。それから、財産を没収しましたね。それから、労働力をただで使うといいますか、今これを女性に当てはめますと、まず結婚したら九七%の女性が創氏改名に当たる改姓をしますね。それから、労働力に関しては、女の人は不払い労働というのは、これはもう世界じゅうに共通した専業主婦の人たちがしている不払い労働、これは言ってみれば労働力をただで使われる、もっと私の言葉で言ってしまえば、金のなる木はみんな男性にとられてしまっているという状況は、女の人は稼ぎたくても稼げない。それがパート労働の多さということにもなってくるわけですが、それと財産没収ということは、日本は夫婦別産制なんですけれども、現実には女の人たちが十二分に働けないという状況では、そこもまた一つ、せっかくいい制度なんですけれども生かされないという状況にありまして、今の夫婦別姓一つとっても、もしそのまま残しておくならまさに日本国内における男女間の植民地制度というふうに私は定義しています。ですから、この夫婦別産制、まずこれを即刻にやっていただきたいと思うんですね。
 さっき大臣は速やかにということをおっしゃったんですけれども、この臨時国会でぜひ通していただきたいと思いますが、具体的にそこのところを教えていただけないでしょうか。



--------------------------------------------------------------------------------

○国務大臣(福田康夫君)
 これは先ほども申しましたように、各政党でもって御努力をいただいて、そしてそのことについて一致した意見を国会に寄せていただくということが大事なんだろうというふうに思っております。ですから、その御努力をまずお願いしたいというように思っています。あわせて、法務省を中心として、今法案の具体策とか、またそれとあわせていろいろと関係方面に連絡をとり始めていると、こういう状況でございます。
 田嶋先生ほど私は進んでおりませんけれども、それなりに努力をしたいと思っております。



--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 心強い確約といいますか、信念をお伺いしてとてもうれしく思います。ただ、私が聞いているところでは、反対しているのは自民党の中のほんの数人と伺っておりますけれども、その辺はいかがなんでしょうか。



--------------------------------------------------------------------------------

○国務大臣(福田康夫君)

 いや、数人かどうかわかりませんけれども、それはやはり家に対する考え方とか、いろいろな、例えば子供に対する問題とか、そういういろいろな問題を考えて慎重であるということではないかと思います。



--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

人権問題に対しては慎重は大変結構なんですけれども、なるべく速やかに非人権的なことは取り除いていった方がいいと思うんですけれども、男女共同参画社会の大臣として、ぜひその反対する勢力の人を説得していただきたいと思うんですね。よろしくお願いします。
 それからもう一つは、やっぱり今期国会でぜひ通してくださるようにここで約束していただけるとありがたいんですけれども。もう待ちに待って、九六年だったんですね、五年たってしまいました。よろしくお願いします。



--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 努力はしてみますけれども、そうですね、この国会というと十二月の初めに終わっちゃうんですよね。その間、ですから、そのこともちょっとお考えいただいて、一生懸命努力しますから、忍耐強く待ってください。



--------------------------------------------------------------------------------

○田嶋陽子君

 毎回そうおっしゃるんですよね。もう今回はもしかしたら通るかもしれないということで私たちはみんなわくわくしながら待っていたんですね。だから、努力して計画をなさるということなので、どんな努力をしてくださるんでしょうか。しつこいようですが、ぜひ聞かせてください。



--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 私も、どのぐらい早くできるのかなと、こう思ってはおりました。しかし、こういう世論調査もありますし、私は日本全体がこの制度に、新しい制度に理解は進んでいるというように思っておりますので、そんなに遠くないんじゃないかと、こう思っていますけれども。



--------------------------------------------------------------------------------

○田嶋陽子君

 今はみんな長男長女の時代になってしまって、まだ古い考えで家というものを守りたい人たちは、本当に何か結婚が難しくなったというふうに考えている人たちもいるんですね。
 そこで、夫婦選択的、選択的ですよね、全員じゃなくて、本当に選択したい人は夫婦別氏になることで、もっと本当に少子化も解消されるでしょうし、風化し始めている皆さんの大好きな結婚制度も維持できるかもしれないので、ぜひそこのところを頑張っていただきたいんですけれども、もう一度よろしくお願いします。



--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)


 法務省から手続を。



--------------------------------------------------------------------------------

○政府参考人(小池信行君)

 今、官房長官からるるお話がございましたように、私ども、まずこの問題について大方の御理解を得た上で法案を提出するということが最も望ましいというふうに考えておりまして、そのための努力に全力を挙げたいというふうに思っております。
 まず、先ほど大臣がおっしゃったように、国会議員の先生方に御理解をいただくこと、そこで十分御議論をいただくということが必要だと思っておりますので、そのための作業に向けて一生懸命頑張ってまいりたいというふうに思っております。



--------------------------------------------------------------------------------

○田嶋陽子君

 九六年以降とんざしているんですが、その間議論は全くなかったんでしょうか。



--------------------------------------------------------------------------------

○政府参考人(小池信行君)

 これは議論がなかったわけではございませんで、法務省としての法案の提出は平成八年、断念はいたしましたが、その後、主として野党の先生の方から議員提案という形で国会に法案が提出されております。たしか一度委員会で議論がされたという記憶がございます。ですから、その間、国会の内外でこの問題について引き続きいろんな形での意見交換が行われたというふうに認識しております。



--------------------------------------------------------------------------------


○委員長(佐藤泰介君)

 そろそろ時間ですので。



--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 はい。
 じゃ、もうぜひ官房長官、お願いいたします。何とかして今期で通してください。よろしくお願いいたします。もうこれしかない。




第154回国会

視察