著書一覧

『新版 ヒロインは、なぜ殺されるのか』(KADOKAWA) 2023年

自立して自らの人生を生きようした魅力的なヒロインたちは、映画のなかで、なぜみんな死んでしまうのか? 出てくる映画を1本も知らなくても、今読んでも、刺激的な発見に満ちたフェミニズムの名著が待望の復刊! 現代も繰り返し描かれる、男社会の勝手な女性観、消費されるヒロインたちをフェミニスト目線であざやかに読み解く。復刊にあたり、本書と合わせて見たい映画30本を紹介する最新「Feminist Film Guide」を収録。

『愛という名の支配』(新潮文庫) 2019年

どうして私はこんなに生きづらいんだろう。母から、男から、世間から受けてきた抑圧。苦しみから解放されたくて、闘いつづけているうちに、人生の半分が終わっていた。自分がラクになるために、腹の底からしぼりだしたもの── それが“私のフェミニズム”。自らの体験を語り、この社会を覆い尽くしている“構造としての女性差別”を解き明かす。すべての女性に勇気と希望を与える先駆的名著。

『田嶋陽子の我が人生歌曲』(田嶋陽子女性学研究所)2012年

首都圏版「はいからエスト」で人気を博した連載の書籍化。64歳で歌を始めた田嶋陽子が、七転八倒しつつ歌の奥深さにのめりこんでいく。失敗談、ユーモラスな客との交流、歌の先生からの人生にも通じるアドバイスなど、他の分野の学習者たちからも「共感する」の声多数。

『愛という名の支配』(講談社α文庫)2005年

自分らしく生きるためにはフェミニズムが必要だった――田嶋陽子の自伝的女性学エッセイ!生い立ちに始まり、母、恋人、社会から受けた「女らしくせよ!」という縛り。その見えない抑圧から解かれる過程を赤裸々に綴る。現代でもなお、女であるがゆえに悩める女性たちにとって、「女であるがゆえに受ける差別の構造を知れば、もっとラクになる。それを応用して思いっきり自分の人生を生きてほしい」という著者の言葉が心強い!

『女は愛でバカになる』(集英社be文庫)2004年

女から見れば女は人間である。しかし男から見れば女は人間ではない。「穴と袋」でしかない。これは女を卑下した表現でも極論でもない。この本を読めばそれがよく分かる。なぜそうなのか、その理屈が分かれば、男にバカにされても落ち込まない。それなりの対応ができるし、より賢く生きられる。よりベターな生き方も選びとることができる。

『もう男だけに政治はまかせられない』(オークラ出版)2003年

議員は芸者、社民党はヒモ、こんなインチキ許されていいの? もう男だけに政治をまかせておけません。やっぱりそこに女も参加しなきゃ! 国会議員として活躍する著者が語る、オトコ国会ウラバナシ。

『だから、女は「男」をあてにしない』(講談社)2001年

新聞に連載された痛快コラム160本、満載。CM、家庭、学校に潜む身近な女性差別から、慰安婦問題、FGM(女性器切除)など、政治や文化の名の下に行われてきた女性差別、はたまたワイドショーの結婚会見、厚底靴、イチロー、ダイアナ、松田聖子、田中真紀子まで、ピシャリと斬って爽快そのもの。

『それでも恋がしたいあなたへ -私の体験的恋愛論』(徳間文庫)1999年

「愛されたい症候群」から抜け出すきっかけをくれた大学院時代の恋人。イギリス留学時代のベルギー貴族との恋愛。そして、「宿命の恋」と呼ぶイギリス人アーティストとの出会いと別れ。フェミニズムの視点で自からの人生を裁断する。恋愛によって自分を発見し、自己を解放していく過程は、自分史でもあり恋愛論としても続みごたえがある。

『ヒロインはなぜ殺されるのか』(講談社α文庫)1997年

女はよく殺される。 映画の中で、小説の中で、そして毎日の生活の中でも。「赤い靴」「ベティ・ブルー」「愛と追憶の日々」など、田嶋流フェミニズムの視点で斬れば、見事、女が殺されるカラクリが見えてくる。斬新でなおかつユニークな分析に、目からウロコ!! 現在の男女間の抑圧状況も鋭くあぶり出される。映画を見ていなくてもメチャ面白い!!

『女の大老境——田嶋陽子が人生の先達と考える』(マガジンハウス)1997年

北野さき(ビートたけしの母)、養老静江(医師、養老孟司の母)、北林谷栄(女優、演出家)、小西綾(婦人運動家)ら、明治に生まれた4人の女たちとの対談を通して人生を考える。よく生きて、よく老いるためにはどうするか、おのずと答えが見えてくる。4人の人生の先達からポンポン飛び出す歯切れのいい言葉は世代差を感じさせない。

『だから、なんなのさ!―史上最強の田嶋語録』(TV朝日)1995年

テレビ朝日「たけしのTVタックル」での発言に加筆したもの。「男もパンツを洗え」から「女の幸せ」 「オバサン」「AV女優」「セクハラ」「愛人」、そして「日米間題」まで。ズバズバ核心をつく魅力的な言葉のオンパレード。気軽に読める一冊だが、簡単そうで実は一番エッセンスのつまった本。「いつも一人から始まる」という言葉に、勇気がもらえる。

『もう、「女」はやってられない』(講談社)1993年

学者・田嶋陽子のエッセイ&論文集。冒頭の「自分の足を取り戻す」では、タイトスカートにパンプスの「女」をやり続けて体を痛めた体験から、女にとって “美とは何か”を鋭く突く。英文でも紹介された「駒子の視点から読む『雪国』」や「カルメンはなぜ殺されたか」など、女性学の視点から作品を読み直し、従来の文学論の解体、再構築を試みる。

『愛という名の支配』(太郎次郎社)1992年

最初に読む「女性学」の1冊としてオススメの本!
「あなたのために」の嘘。親や恋人の「愛」が重いと感じたときの後ろめたさ、その答えが見つかる本。田嶋陽子のフェミニズムは、 厳しかった母の躾、親との葛藤から生まれた。その体験をふまえて、女性抑圧の構造を抜本から解きあかす。女性学の基本的な考え方がこれほどよく分かる本はない。 「愛」とは何か、「結婚」とは、「性」とは、「家族」とは、「女と男のいい関係」とは何か、ハッキリ見えてくる。古い心を180度ひっくり返し、元気をくれる本。

共著

『50歳からの性教育』(河出新書)2023年

正面から性教育を受けてこなかった50代前後の世代。ジェンダー平等、性的同意、LGBTQ。多様化の時代に必要なのは知識と倫理感のアップデート。性をイチから学び直すための一冊。

『田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?』(KADOKAWA)2023年

フェミニズムとは、現代を生きる私たちがいま最も身につけておきたい、誰もが生きやすい未来につながる新しい価値観。そんな私たちの日常のなかにあるフェミニズムについて、ついに時代が追いついて再評価がとまらない田嶋陽子と、田嶋のフェミニズムに人生を救われ、現代を代表するフェミニストの一人となったアルテイシアが、笑って怒って語り合う。読めば励まされ、勇気づけられ、明日への活力がわいてきます!

『安楽な最期の迎え方』(徳間書店)2020年

宗教学者島田裕巳氏との対談。田嶋の「島田先生、安楽死について書いてよ」のひと言から生まれた本。「死も自分で選びたい」ということばに、田嶋の強い生き方と哲学が読み取れます。

田嶋陽子に関する書籍

『エトセトラ VOL.2——特集:We♥Love 田嶋陽子!』(エトセトラブックス)2019年

(特集)山内マリコ・柚木麻子 責任編集
“日本でいちばん有名なフェミニスト”田嶋陽子を大特集! 世代を超えて集結した執筆陣によるエッセイ・書評や、一般投稿「田嶋陽子さんへの手紙」、そして、田嶋陽子本人へのロングインタビューなどで構成。現代のフェミ作家たち=山内マリコ&柚木麻子責任編集による、最強のフェミ・アイコン田嶋陽子へのリスペクトに満ちた一冊。あの頃、テレビで田嶋先生を観ていた、すべての少女たちへ捧げます!

『福祉マンションにある暮らし』(春秋社)2002年

(インタビュー)斉藤 弘子・島村 八重子 著
フェミニズムの仲間、駒尺喜美さんとともに提唱して2003年に実現した「友だち村構想」の本。生活的自立も経済的自立も実現していたのに、感情的な自立は46歳で。そこから自分を生きなおし、「46歳の倍の92歳まで生きる!」「死ぬまで現役で」とする田嶋流・老後の展望。これからの生き方や人間関係のありかたの道しるべに。

翻訳

『届かない手紙-レベッカ・ウエスト』(山口書店)1997年

フェイ・ウェルドン著/田嶋陽子訳 1914年、21歳で未婚のまま巨匠H・G・ウエルズの子どもを身ごもったウエスト(作家)に、70年後の未来からウェルドンが手紙をおくる。現代のフェミニストから過去のフェミニストへ、“未婚の母”から“未婚の母”へ。手紙を通して、男女の力関係が鮮明に浮かび上がります。現在、“不倫”や恋に悩む人に助言と生きる力を与えてくれます。

『シベリアの馬ジャンパー』(ぬぷん児童図書出版)1978年

Nicholas Kalashnikoff著 / 田嶋陽子訳
たくましい若駒に成長したジャンパーは、ある日やってきた兵士によって戦争に巻き込まれる。ドイツ軍との戦い、革命戦争、シベリアでの日本軍との戦争ージャンパーの主人はつぎつぎかわっていくが、どの主人も「ジャンパーの従軍日記」をつけて、ジャンパーのすばらしさ、愛情をつづる。全335頁

『現代イギリス女流短編集』(太陽社)1974年

全317ページ中、「ゴー・アウェイ・バード」(101~161ページ)を担当。
Muriel Sparkの「黒眼鏡」「その風にゆれるカーテン」「詩人の家」「双子」「ポートベロー通り」「ゴウ・アウェイ・バード」、Elizabeth Bowenの「闇の中の一日」「手袋の中の手」「潰走」、Edna O’Brienの「イメルダ修道女」「アイルランドの狂宴」「遠出」「敷物」「絆」の14編を収録

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